| 東京・白金ベビーメーカー プロデュースブランド 「BabyGoose」 
 
    
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 | 白金幼稚園                           株式会社グースカンパニー
 代表取締役
 
 
 No.14  伊井 澄子さん    ×   千葉 宏一
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          |  | -Profile白金幼稚園・ 伊井澄子さん
 
 東京都・品川区生まれ。
 東洋英和幼児師範科卒業。
 昭和23年から白金幼稚園勤務、平成9年~16年白金幼稚園園長として
 子供たちの育成に取り組む。
 さまざまな形で幼児教育に関わり、現在園内にて2歳児養育に関わる
 
 |    「子供の発想は計り知れない」
 2009.11【時間をかける事が大切】
 
 JR目黒駅よりほど近い目黒通り沿いに、趣のある木造の建物がある。かつては、たくさんの自然と商店街に囲まれていた
 この地に変わらずにたたずむのが今回お邪魔した「白金幼稚園」。
 代表・千葉の子供も通った思い出深い幼稚園で、長年に渡り子供たちの教育に関わり、
 時代によって変わってきた中での子育て状況を現場で見続け、
 2008年まで園長を務められていた伊井先生にお話をうかがうことができました。
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 | (伊)誰だったかな、昔にね庭の土を一生懸命掘っている男の子がいたの。
        お昼も食べずにね。「なんでそんなに掘るの?」って聞いたら、「僕はアメリカに行くんだ!」
        って言ったんです(笑)。
        ずっと掘ったら、地球の裏側に行けると思ったのね。
        びっくりしたわね。本当に子供の発想って計り知れないんですよ。私たちが付き合っていく中で、子供の発想とか、
 モノの考え方っていうものをずいぶん教わりましたね。
 
 (千)それは、すごい発想ですね!確かに、子供の発想ってすごく素敵なものですよね。
 
 (伊)子供たちってよくケンカするじゃない?
 そのケンカってとても大事なことで、「相手を知る」「相手の思いをを知る」っていうことでね。
 兄弟ゲンカにしてもそうでしょ?子供なりに切羽詰まってケンカしてポカすか殴っても、あとで和解する。
 だからね、「悪かった、ごめんなさい」ということを先に言わせないんです。わんわん泣いても、後で何となく「さっきごめんな」って言ったりね、そのケンカがキッカケとなって仲良しになることもあるんです。
 
 (千)自分たちの気持ちで素直に言葉が出るんですよね。
 本当はそういう形が一番いいですよね。どうしても親は、「アレはしちゃいけない」「まず謝りなさい」って先に言っちゃう。
 
 (伊)特によそのお宅へ伺ったときに、相手を尊重することはいいのですが、自分の子供にだけ謝らせるっていうのは良くないですよね。それでは、対等な関係じゃないんですよね。
 だから、園の親御さん達にも言ってるんです。あくまでも公平に見ましょうねって。だから本当の仲良しになるんですね。
 
 (千)僕はこの幼稚園を見てて、うちは順番に3人の子を通わせてたんですが、お母さんがやらないとならない行事が多いですよね。うちのもよく言うんですが、幼稚園で子供を見てもらいながら、実はお母さんがいろんな事を教えられていたんだってね。
 
 (伊)親が忙しくするっていうことが、母子分離する一つの大きな出発点なんですね。例えば、何か作らされたりしている間はちょっと子供の事を忘れるじゃない?そうすると、その間の子供は解放されるわけね。お母さんの小言から(笑)。
 そういう風にして、段々「あぁ、平気なんだ!」って、お母さんはあそこにいるって分かっているし、始めから「さぁ、離れなさい」って言ってもうまくいかないんですね。
 
 (千)そうなのかもしれないですね。でも、先ほど言われたみたいにケンカをした事がない子が、いざケンカをしたら、どうしたらいいのかが分からないような子って多いですよね?
 
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 (伊)多いかもしれないですね。ある男の子がいて、もう大きくなっているんですが、小学校何年生かの時にここへ来たことがあって、同級生のことを「あいつらは、今頃ケンカしているんだって」言うんです。「何それ?」って聞いたら、「俺は幼稚園でいっぱいやったからね、もういいんだ」って(笑)。
 
 (千)あははっ!かっこいい小学生ですね(笑)。
 
 (伊)そういう事になるんですよね。体験が少ないからね。
 
 (千)その通りだと思います。体験ですよね。
 
 (伊)もう死に物狂いでケンカしたり、人に迷惑をかけてしまうような時期ってありますよね。
 私が今でも本当に感動したのが、庭の切り株の上で、何かを石で叩いてそれを粉々にする遊びをしていた男の子がいて、それを見ていた子がうっかりそれを取ろうとしたら、その子の手を打っちゃったんです。
 その時のお母さんの対応は本当に感激しましたね。もちろんお医者さんに連れていくのも一緒に行くし、その子のケガが治るまで見守ってくれてて、打ってしまった本人なんか腰を抜かさんばかりにびっくりしちゃって、すぐには謝らなかったんですよね。でも、お母さんも本人が「悪かったな」ってことを意思表示するまでずっと待ってくれてね。
 そこで友情が芽生えたっていう話もありますけどね。
 だから、本当にそういう「しまった!」っていう体験も大事なんじゃないかって思うんです。ケガすることもありますけど、そういうエピソードがあると、良かったなぁって思います。
 「危ない、危ない」って何でも拒否するのではなく、体験させるってことが大事なんですよね。
 
 (千)体験させてみなくちゃ分からないですからね。
 自分で痛いって思ったら、危険なんだって思うんですよね。
 でも、それが出来るのも探検できる自然があることですよね。
 だって園舎の裏側に行くのなんて大冒険ですよ!
 
 (伊)裏山をね(笑)。隣の公団にお友達が入っちゃって、外から回って行かないと私たちは行けないから、迎えに行ったんだけど入れちゃうのよね。木を使って、塀の上へよじ登ってね。
 
 (千)裏山のほうは目が届くようで、全部は届かないんですね。
 それが結構良かったりするんじゃないですか?
 
 (伊)ある程度は届かない所も作ってね、つまりは子供にここは絶対に入っちゃダメよって、物置とかそういう所作ってあげたほうが夢がわくんですよね。そこには何がいるんだろう?とか、オバケって言ったって触れないし、じゃぁ、何がいるんだ?って。
 
 (千)そうですよね、想像しますもんね。
 
 (伊)何があるか知りたいから、毎日そこへ中の音を聞きに行ったりしますよ(笑)。
 
 (千)押入れとかね(笑)。うちの子供たちも遊んだようです。
 
 (伊)兄弟っていいですよね。
 
 (千)そうですね、ケンカももちろんするんですけど、自分たちで解決しようとしますからね。
 
 (伊)そうなんです。そこで一つ社会を作ってるんですよね。
 悩んでいる人もいてね、親一人子一人だと、お父さんって忙しいでしょ?だから会えない、朝は早くからいなくて夜は寝た頃帰ってくる。そういう家庭が多いんですよね。
 そういう環境であったら、世界は狭いですよね。
 
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 (千)子供っておもちゃで遊んでいると、おもちゃに夢中になっていてその先にいる友達は全然見えてないんですよね。
 
 (伊)本当にそうなんです。だから、おもちゃの取り合いなんかがあるんですよね。2歳児の子たちなんかは、そういうケンカが出来るかしらって心配したんだけど、2歳児だと一人っ子がほとんどなんです。でもね、仲間と過ごしていくうちに「貸してあげよう」っていう部分がね、必ず生まれてくるんです。
 
 (千)やっぱり子供によって、そういう事を言ってあげられる時間差ってあると思うんですが、お母さんたちの待ってあげる、見守ってあげるっていう気持ちがすごくいいですよね。
 聞き分けのいい子っていたりするけど、そういう子のほうが結局は大きくなってから、実際には今まで納得してやってきてないから、本当に口だけになっちゃうこともありますよね。
 
 (伊)それもとてもこわいことですよね。
 よく町に「思いやりを」とかって書いてありますが、「思いやり」って言葉で教えたってダメなんですよね。本当に自分が「この人にこうしてあげたいな」って思うように育てていきたいなって思います。そう思うには、やっぱり相手が「アレがあんなに好きなのか」っていうようなことに気づかないと出来ないんですよね。それは時間のかかることなんですけどね。
 
 (千)でも、時間をかけないといけないんですよね。
 
 (伊)親御さんがね、勘違いというかエスカレーターを夢見ている方に私はガッカリさせるのよね。
 ガッカリさせたほうがいいのよね、世間を知らないから。自分の子供がエスカレーターに乗れるタイプかどうかなんてね、よく見てれば分かることなんです。
 その子が一番嬉しそうにしている人生を歩んでほしい。職業じゃないんです。難しいんだけど、親御さんがヘタすると子供を商品化している部分があって、そういう人も多くなっているんですよね。
 
 (千)自分の思い通りになってほしいってね。
 
 (伊)そうですね。それに乗れるわけないじゃないですか。
 一浪になったからって、一番悪いわけじゃない。考え方がちょっとブランド志向なんですね。だから格差もあったりね。
 昔なんかは本当に豆腐屋の子がいたり、八百屋の子がいたりね、いろんな子がいたの。こんな話を最近していたら、若い先生に「今は豆腐屋とか八百屋はこの辺にありませんよ」って言われたの(笑)。
 だけどね、これだけ自然の中で育っていければ、自然児が育つのじゃないかって思っています。
 
 (千)やっぱり、今日久しぶりに見て、こんなに自然がたくさんあるのはいいですよね。
 
 (伊)そうですね。
 本当に自然に生かされている感じですよね。
 
 (千)今日は、忙しい中たくさんのお話を聞かせていただいて本当にありがとうございました!
 
 (伊)またいつでも遊びにいらしてくださいね。
 
 
 
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 時代が変わっても、子供たちに対する接し方を変えることなく見守り続けた先生方の思いが、子供たちをはじめ親御さんたちにも伝わり、
 白金幼稚園の卒園生の子供達の友情、親御さん達の友情は何年経っても続いている方が多いそうです。
 
 自然を大切にし、子供の成長を時間をかけて見守る姿勢が、自然と感受性豊かな優しい心を育ててくれるのでしょう。
 今回お話をして下さった伊井先生は85歳になられた今でも、親御さん達に慕われ良き教育者として活動されています。
 
 
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    | ◆白金幼稚園 公式ホームページ
 
 
   
 
 
 
  
 
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