株式会社リトル・ママ 代表取締役 |
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株式会社グースカンパニー 代表取締役 |
森 光太郎さん |
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千葉宏一 |
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-Profile
1972年9月13日 福岡生まれ
デザイナーをしていた広告代理店勤務中、手がけた仕事の中で、
現在の育児環境に疑問を持ち2002年3月独身で子どももいないながら
無料育児情報誌「リトル・ママ」を創刊。
毎月8万4千部を発行、運営するホームページでは、
子育て中のママ達による書込1日最大4000件を超える。
2007年5月には東京版開設。
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「できることから始める」
2010年11月
【会社経営と育児の通じるところ】
福岡で育児情報を取り上げているフリーペーパー 『リトル・ママ』
BabyGooseの商品を何度かご紹介頂いたこともございます。
地域での情報はもちろん、インターネット上のコミュニティ、掲示板、子育てコラムなど
お母さんが家の中で孤独を感じてもネットを通じて人とつながりあえる情報が盛りだくさんの『リトル・ママ』
今回は代表の森様にお話を伺ってまいりました。
森様がリトル・ママを立ち上げた時は独身。お子様がいない時に男性が育児情報誌を作るには
どんなきっかけがあったのでしょうか。
(千葉) 独身時代、子どももいなかった森さんは、どういったきっかけで育児に関係するリトル・ママを始めたのですか?
(森) 前職で広告代理店のデザインをしていたんです。
そこで、たまたま育児物を手掛けたことがありました。
特に育児やママには興味があったわけではないので、
現場を知ろうと100ヶ所くらいの幼稚園や保育園を回りました。
たくさんの先生方にお話を聞いて、
「アトピーの子どもやアレルギーのある子どもが多い、朝ご飯を食べてこない子が多い、自閉症、多動症の子が増えた・・・」
という話をよく聞きました。
当時、中学生がバスジャックを起こしたという事件もあり、その時のリサーチを通じて事件の社会背景が見えた気がしました。
また、私自身、中学生の時に両親の別居がはじまり、20歳のころ離婚が成立。
両親の間で流さなくていい涙を流したこともありました。
それでも職を持ち大きな問題に引っかかることもなく過ごせているのは、
やはり両親のおかげだと考えられるようになりました。
途中で事件に巻き込まれたり、キレてしまう子どもは、
そういう風に考えることができないのではと思い、そのような子を一人でも減らすことができれば!と、この仕事を始めました。
(千葉) 結婚もされてなくて、お子様もいらっしゃらないのに育児に関わる仕事をするのってすごいですよね。
(森) きっかけですよね。言い出しっぺがやらなくてはいけないのでね。
(千葉) 確かに。僕もベビー用品を始めたのは流れでしたね。
会社を設立した当初は、僕も子どもがいませんでした。
もともと物作りが好きで始めたのですが、タオル小物などが100点ある中によだれかけ等のベビー用品が2、3点くらいありました。
そしてすぐに子どもができて、続けて年子で3人子どもができた。
家にずっと赤ん坊がいたわけです。
もちろんですが、自分たちが作った商品を使いました。
かわいいけど使いづらいとか、こういうほうが便利だという新たな発見があったんです。
(森) 家のなかでマーケティングができるんですね。
(千葉) ある意味そうですね。
結構真剣にやってみないとわからないと思い、
ちゃんとした育児用品を作ることを考え、180度方向転換した。それがきっかけでしたね。
父親と母親の立場
(千葉) お子様がいない視点から今のお母さんのご意見を聞いて、問題点って何だと思います?
(森) ママが孤独を感じている事ですね。
情報化社会になり便利にはなりましたが、その分孤独を感じるのではないでしょうか。
独身時代はバリバリ働いていて、結婚して子供ができた途端、生活範囲が家の周辺だけになり孤独を感じている。
でも、よくよく話を聞いてみると、その人独自の悩みというなわけではないんですよね。
隣のママも同じ悩みがあるのですけど、どうしても自分一人の悩みだと思ってしまうんですね。
(千葉) 最近はご近所のつながりも少ないですし、核家族化してしまってますからね。
僕はお母さん側でないので、あまり子育てが大変と思わなかったんですが、
最近、育児のお父さんの立場について考えています。
人それぞれですが、僕はお父さんがお母さんになる必要はないと思います。
どんなにがんばったって母乳はでませんからね。
お父さんはお父さんとしての接し方をするべき。
一番大切なのはお父さんとお母さんが、仲良くやっていることだと思います。
お母さんがお父さんをけなしている姿や、その逆は子どもの目に残るんですよね。
(森) パパの威厳はママが作るみたいなところがありますね。
パパの悪口ばかり言っていると、子どもだってパパの事をそういう目で見てしまう。
(千葉) 威厳って大切ですよね。
僕は昔から負けず嫌いで、とにかく子どもにだって負けたくない。
何か一つでも負けた姿を見せたら、関係が変わってしまう気がしました。
そして当たり前ですが子どもが小さい頃なら勝てますからね。
逆に負けそうなことはやめておく(笑)。
僕は育児に対してはあまり積極的ではなく、楽しい思い出ばかりでした。
もしかしたら、良いとこ取りだったかもしれません。
お母さんが悩む大変な事ももちろんあると思います。
それでも大変なものよりも楽しいことが多いはずなので、そこを大切に伝えていきたいと思います。
(森) そうですね。
どんなに頑張っても母乳はでず、母親にはなれませんね。
僕は子育てをしたことがないので、偉そうなことをいわないでおこうと思っています。
でも、できる事をやればいいと思います。
どんなに頑張っても毎日子どもと接している人の知識にはかなわない。
でもこういう媒体を作り、ママ同士をつないだり、ママ達の悩みを知り、意見などを形にすることを考えていけばいい。
自分がパパになった時もできる事を等身大でしていけばいい。そう考えています。
![株式会社リトル・ママ代表 森光太郎様](../taidan/mori/mori.jpg) |
![リトル・ママ11月号](../taidan/mori/littlemama11.jpg)
福岡で配られているリトル・ママ11月号 |
(森) 今、会社経営が9年目なのです。
最初は「社員と同じ目線でいることが大切」とずっと心がけていました。
5、6年たった頃に同じ目線に降りていくことも大切ですが、少し上の目線から威厳を見せる事も重要で、
そのほうが上手くいくんだと気付きました。
つまり、経営者としても最初は母性的なものが大事で、途中からは父性的なものが大事。
人間同士の集まりなので、経営も育児と通じるところがあると思いました。
(千葉) きっと子育ても同じですね。お父さんとお母さんとのバランス。
うちは僕の両親が子育てにすごく協力してくれました。
でもご両親の協力を得られない方も今は多いと思います。
それがないから、仕事しながら子育てができないと思うのではなく、いろんな立場があってそのバランスが大切なのでは。
育児には、こうでなければという正解はないのではないでしょうか。
(千葉) 現在リトル・ママではコミュニティがありますよね。
掲示板など。
コミュニティの運営の難しさって何ですか?
(森) それなりに大変なことや難しいこともありますが、
うちの掲示板は多い時は一日4000件くらい書き込みがあります。
その書き込みをすべて人の目でチェックしています。
その結果、なんとなく利用者に規律ができてくるんです。
自然に荒れることや炎上することはなくなってきます。
地道な作業ですが、すごく大切な事なのだと思います。
ルールがあるということを教える事によって、規律ができる。
ただ、厳しすぎては参加者が減りますので、そのさじ加減は大変でしたね。
(千葉) そうですか。素晴らしいですね。
掲示板やコミュニティはとてもいいものだと思います。
みんな、自分の子どもが世界で一番かわいいと思っているはず。
それってすごく幸せな事ですよね。
その可愛さ、幸せさ、楽しさをどんどんアピールしていってほしいと思います。
うちの販売のサイトでもBabyGoose写真館というのがあります。
みんなの楽しさ、幸せさをアピールできる場をつくる。
そういうことで社会に貢献していきたいと思います。
(森) よくNPOですか?と聞かれることがありますが、僕は企業としてやっていきたいと思っています。
お金というのは人の役に立つ対価だと思っています。
もちろんボランティアも大切な考え方ですが、
それよりは自分で運営したほう面白いと気付いてしまったんです。
リトル・ママのサイトも、ママが集まって、お互い悩みを共有したり、ママ友を作ったりする。
利用してくれるママが増えれば、広告を出す会社にはターゲットが集中する場に広告を出せるので、会社にも有効。
そうやって2者間で成功になれば、企業としてお金もまわる。
そのサイクルが面白いですね。
だから今後もビジネスとして展開していきたいと思いますし、キチンと税金を納めて社会に貢献していきたいと思います。
そうやっていろんな企業が繋がり支援しあい、成長していきたいと考えます。
企業のあり方ってそれぞれですよね。
上場して大きくするのもひとつの方法だと思います。
9年たって、ようやく一人前の一歩手前になれたのかと思います。
30年ってどうですか?
(千葉) 年数も誇りのひとつですが、逆に30年やってこれ?という風にも思えます。
考え方だと思いますね。自分のゴールが何かというのが大切だと思います。
それに30年会社を経営していることよりも、30年間同じ商品を作り続けていることに誇りを持っていますね。
うちのはピンクとブルーで本当にオーソドックス。
この30年間黒いベビー服が流行ったりもしましたが、うちは流行に乗らずにオーソドックスにこだわりました。
今情報化社会になり、昔と違って3,5年後どうなっているかってわからないと思います。
子育ても同じだと思いますが、昔と比べる事はないと思います。
昔とはやはり時代が違う。そして昔と違うことを認める。
それを自分がこどもを持った時に認める事も大切だと思います。
常に場に応じて対応することが大切。
(森) でも最低限のことは一緒ですね。
人に迷惑かけない。人とのつながり。
そういうことが同じなのに、ぶれてしまっている。
そういうことをだれが教えてあげるか。学校?
それよりも一番一緒にいるお母さんお父さんではないでしょうか。
![ママのための情報根幹広場 リトル・ママ](../taidan/mori/littlemama..gif)
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リトル・ママ福岡版
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コミュニティサイトです。
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これからのリトル・ママ
(千葉) 現在リトル・ママは福岡版と東京版と展開していますが、地域によって何か違う点等はありますか?
(森) たまに聞かれますが、そんなに違いを感じないですね。
ただ、都会になれば都会になるほど、孤独なママさん率が高くなるとは思います。
ご両親が離れて暮らす場合は、余計孤独になりがちです。
後は・・・言葉ですかね。(笑)
僕は2つの地域を行ったり来たりしているので、まざってしまって。
向こうで標準語をしゃべると東京に染まったと言われてしまいます。
(千葉) 行ったり来たり大変ですね。
奥様も一緒なのですか?
(森) 奥さんは九州にいます。
東京と九州を行ったり来たり。その上毎日帰りが遅いんですよ。
奥さんと一緒に過ごす時間がなかなかとれなくて。
それで、奥さんと共通の趣味を持とうと思い、ヨガを始めました。
今では自分のほうがハマってますよ。
(千葉) 拠点は今後増やしていかれるんですか?
(森) そうですね。大阪、名古屋、仙台、札幌。
いずれは全地域で地域コミュニティを作りたいと思います。
そうすれば地域媒体が全国媒体になる。
転勤などで住む場所が変わっても全国にコミュニティがあるので、安心できるように。
(千葉) 森さんがお子さんをもったらどうなるでしょうかね。
(森) 僕も考えちゃいますね。大きくなってぐれてしまったら・・など考えると不安なこともありますね。
周りにホレみたことかと言われないようにしないと!!(笑)
(千葉) それは小さい頃にしっかり愛情を注いであげれば大丈夫だと思いますよ。
(森) それは僕も思いますね。
(千葉) 以前対談でお世話になった先生も3歳までがすごく重要だと仰ってました。
でもたくさんの知識を今から備えているので、
森さんがお父さんになった時が楽しみですね!
(森) 不安もありますが、今後も楽しみですね。
今後もリトル・ママを全国展開できるよう頑張っていきたいと思います!
(千葉) ぜひ、頑張ってください!
今日はお忙しい中ありがとうございました!
![森光太郎様と千葉宏一](../taidan/mori/mori-chiba2.jpg)
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福岡と東京を行ったり来たりと忙しい森さん。
奥様とのコミュニケーションのため、ヨガを始めたと聞いた時は、とても素敵なご夫婦だと思いました。
当たり前ですが、子どもがいなくても家族。
夫婦の中でも歩み寄ることは大切だと思います。
リトル・ママには森さんの明るくて真面目な人柄が出ていると思います。
今後のリトル・ママさんの活躍が楽しみです。
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