NPO法人江戸しぐさ
インストラクター |
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株式会社グースカンパニー
代表取締役 |
鶴見 泉 さん |
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インストラクター 鶴見泉さん |
-Profile
NPO法人 江戸しぐさ
江戸商人のリーダー達が築き上げた上に立つ者の行動哲学。
江戸時代は、260年以上もの間、戦争のない平和な時代が続きました。
その平和な安心な社会を支えたのが「江戸しぐさ」という人づきあい、
共生の知恵です。
よき商人としていかに生きるべきかという商人道で人間関係を円満にするための知恵でもある。
活動としては講演会、出前講座、インストラクター養成講座、助言・支援、書籍等。
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理事長 越川禮子さん |
「人間関係を円滑にする知恵」
2010年2月
【大切なのは相手を思いやる心】
江戸しぐさ 何かの作法かと思いきや、読んでみると江戸時代の人のしぐさにはひとつひとつ意味が込められている。
その意味一つ一つに思いやりがあり、ここに人間関係を円滑にする知恵があるのでは。
今回お会いしたのはNPO法人江戸しぐさのインストラクターを務める鶴見 泉さん。
緊張気味のなか江戸しぐさの歴史、意味、についてお話を伺ってきました。
(千葉) “江戸しぐさ”読ませていただきました!江戸と言えば職人の江戸や、商人の粋な話は良く聞きますね。
鶴見さんがインストラクターになったきっかけはなんだったんですか?
(鶴見) 私は子どもがいて、江戸しぐさと出会い子育てにおいて目からウロコが落ちるような事が本当にあったので、
これを世の中のお母さんに知らせたいと思ったのが自分で話をするきっかけです。
(千葉) 子どもは親の言葉よりも行動をみているって言いますものね。
(鶴見) 子どもは親の言うとおりではなく、親のやったとおりになっていくのですと。 耳が痛いですね。
九州大学の教授のお話で人間は持って生まれたものがあって、DNAや遺伝的なものなど。
それは3歳までは眠っているのですって。
3歳までに親はそれをゆり動かして目覚めさせてあげないとダメなのだそうです。
それができて初めて人間になるのですって。
それは江戸しぐさでいうと、心の糸を張ると言って、DNAをゆり動かすという事だと思います。
そこがとても大事なところで、それが出来て次の段階に進めていくのだと思います
(千葉)江戸しぐさを読んで気になった【三つ心】ですね。
(鶴見) 江戸しぐさでは、人間は脳と心と身体の3つからなると教えているんですね。
心は脳と体を結ぶ糸のようなもので、たとえるなら操り人形。
優しく引くと優雅な振る舞いができると言われ、1日1本、3歳までに1000本の糸を張る・・・
沢山糸を張れば張るほど糸をもっている親から子に思いが通じると言われています。
それが3歳までに親としての愛を伝える事だと思います。
理屈ではなく感じさせる、それがないと次のステップに進む事は難しくなるのではないかと。
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(千葉) 商人の教えだから厳しいのでしょうね。三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文・・と
(鶴見) 商人の親は跡継ぎが必要ですからね。自分の家督を継がせて、早く自立させたいのですね。
いつ主が倒れてもきちっと代役が出来るよう早く自立させたい。
それには慌てず、段階を踏んだ年齢に応じた育て方をしないと育たないということなのでしょうね。
今の時代を考えても本当にそうだなと思います。
小さい頃から英才教育を受けさせあれこれと指示するのではなく、3歳までにたっぷり愛情を注ぎ、
6歳までにトイレトレーニングから、道の歩き方、挨拶の仕方、箸の使い方など基本的なことをトレーニングして
段階を踏んで教えていくことが大事なんだそうです。
(千葉) たくさんの方から話を聞いていく中で、問題が多いのは理屈だけを頭ごなしに教え、親が待ってあげられなくなってしまうことだと思います。
例えばおもちゃの取り合いのケンカだけでも、待ってあげれば子どもだけで解決できることを親が待てずに止めてしまうんですね。
(鶴見) それがまた、一人っ子だとさらに親の視線が集中してしまう。だから耳に蓋をしちゃうのでしょうね。
(千葉) 江戸しぐさの考え方が合理的でアメリカ的な考え方だったのには驚きました
(鶴見) そうなのです。段階を踏むっていうのは合理的なのですね。後から困らないように。
江戸しぐさの真骨頂とは察することが出来ている人が本当の江戸しぐさが出来ている人。
察すると言うのは、危機感をもつのと同時に相手の心を思いやることが出来る人。それが本当の江戸っ子であり、
粋。
それがとても素敵で格好よく、真似する人がふえ、江戸の後期にはみんなが出来ていたんでしょう。
なくなった江戸しぐさ・・・・そして語り継がれたもの
(千葉) いつからなくなってしまったのでしょうか?
(鶴見) 江戸しぐさは3回壊されたと言われています。
はじめは、江戸時代が終わり明治になった時、大久保利通が「今後二百年、江戸の話はまかりならぬ」と言い、
江戸払いになった人も沢山います。
官軍側から追い立てられ、命からがら郊外に逃げてきた人が細々と伝えて生き延びた。
それが今に伝わっているんです。
そして、2回目。太平洋戦争で、神道指令、国家総動員法というもので集会を禁じられてしまい、江戸講のなごりもことごとく壊されてしまった。
3回目は高度成長期。自分さえ良ければいいという儲け主義に走ってしまったんです。
お客さま、取引先、相手のことを先に考えて人間関係を上手く築いていたのに、自分主義となり、
江戸しぐさはなくなってしまった。
家庭でもお父さんは必死に残業し働き、家に帰らなくなり子どもの教育から遠ざかってしまう。そこでも江戸しぐさはなくなってしまったんです。
2回目の危機の折り、戦争に負け、GHQ(総司令部)ができ、日本人の感性を弱めるために数多くの禁止令を出された。
ラジオ体操禁止令なんかもあったんです。
芝先生(故芝三光氏)は、戦後の荒廃した日本で江戸しぐさを広めたいと、GHQに直談判したところ、
それは素晴らしいとすぐに認められたのです。
でも、実際に何をするのか。
一番分かりやすかったのが傘かしげや、肩引きなどの往来しぐさといわれる、思いやりの気持ちから行動に出るしぐさ。
今は往来しぐさのみが一人歩きしてしまい、それが江戸しぐさと伝わってしまっているところがあるのです。
本当はそのしぐさは相手を思う気持ちがあるからこそしぐさとなって現れているので、それを伝えていきたいです。
(千葉) 江戸時代って外国を排除してしまったじゃないですが。
鎖国がなかったら今とは本当にちがっていましたよね
(鶴見) どうなっていたでしょうね。
ただ、長崎にはオランダの商館があり、商館長付の医師が書いた江戸参府紀行という本があります。
その当時の外国人からみた日本を書いているのですが、日本をとても褒めていて、
日本橋の隆盛の様子に驚いたことなども書かれています。
渡辺京二著の「逝きし世の面影」には、当時来日した外国人達が“日本人って素晴らしい、
毎日笑顔で生き生きしていて、幸せそうだ。
外国人がはいってきたらこれは壊されてしまうだろう。
いずれ壊れてしまうのがもったいなく寂しいと思う“と言ったということが書かれています。
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傘かしげとは・・・
狭い道路ですれ違う時、ちょっと傘を倒して、
お互いに軽く会釈を交わす姿は粋、
つまり格好いい。
その他たくさんの往来しぐさは江戸しぐさ公式HPの今コラムにてにて |
「おはようございます」には「おはようございます」
(千葉 ) 読んでいて同等ってすごいなと思いました。 同等に挨拶。
うちなんかも小さな会社だけど、社員が「おはようございます」といったとき、
自分は「おはよう」としか返してなかったと気づいたんです。
偉ぶっているつもりはないんですけど「おはようございます」とは返してなかったですね。
(鶴見)江戸しぐさを通じてある経営者が試してみたら不思議なくらい空気がかわったんだそうです。
おはようございますといったら最初は驚いていたんですが、すごく喜んでくれ
それから会社の空気が良くなったそうです。
「おはようございます」と言ったら「おはようございます」と同じ言葉で返してくれたら嬉しいですね。
(千葉) 自分では考えてみた事もなかったです。
上下関係とは思わなかったですね。
でも言われて見るとその通りだと思います。
コミュニケーションですからね。
(鶴見) 相手を気持ちよくさせる、毎日をお互いに気持ちよく過ごせるように。異文化の人たちがたくさん住んでいるので、
違うものをよしとする気持ちが大切ですね。
プラス一言の思いやり
(千葉) 江戸では9歳までには世辞が言えるようにするようですね。すごいですね。
(鶴見) 今では考えられないですよね。今でも親がご挨拶は?って教えますが、そこまでですよね。
挨拶に続けてもう一言(世辞)を自分で考えて言えるのはすごい事ですね。
はじめは商人の世界の話ですので、お客様に対していつ会っても挨拶プラス自分の言葉を足していく。
でもそれができるだけで人間関係がうまくいきますよね。
(千葉) 粋にはお愛想笑なんてないでしょうね。
(鶴見) 営業スマイルと言うのは、本当は心から笑っていたのではないでしょうか。
江戸しぐさにはお愛想目つきって言うのがあります。
「いらっしゃいませ」と言う時、たまにそっぽ向いてる人がいますが、それではお客さまはもう来てくれなくなっちゃいます。
本当に目をみて“数あるお店の中かからうちを選んでくれてありがとうございます”
という気持ちを言葉と表情、目つきで表すことが「いらっしゃいませ」とお愛想目つきで言う事です。
また、品切れのときはおあいにく目つきと言って、通り一遍の言葉じゃなく
心から本当に「あいにく品切れで申し訳ありません」と
思っている気持ちを相手に伝えるのです。それが江戸しぐさ。
(千葉) 今はうちではインターネットで不特定多数を相手にできる便利なツールをつかって販売をしていますが、
どうしてもマニュアルで通り一遍な会話をメールでしがちですね。全部それにしてしまうと心のない会話になってしまいます。
便利になっていけばいくほど、ちょっとした一工夫のアナログが必要だとおもう。
(鶴見) その通りだと思います。決まりきっている文章をメールでいただいても、心の通い合いがあるかは疑問ですね。
(千葉) 気をつけないといけないですね。
(鶴見) すべて江戸時代と同じにはもちろんできないですが、江戸しぐさを知る事によって、
何か仕事などの生き方に粋に活かせていければと思います。
(千葉) 粋って言葉はいいですよね。
(鶴見) そのうち死語にならないで欲しいですね。
(千葉) これからも江戸しぐさをどんどん伝えて行って下さい
(鶴見) はい!

江戸しぐさ理事長 越川禮子さん著書
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理事長 越川禮子さん
株式会社インテリジェンス・サービス
設立者
「江戸しぐさ」理事長「江戸語りべの会」主宰
「知と心のサロン」主宰。
合理的で科学的、美的でしかも人に
優しい粋な「商人道・江戸しぐさ」
をはじめアクティブシニアについて
取材、研究、執筆をしている。
常に共通テーマは一貫して「共生」
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